■こんなお悩みありませんか?
上記の悩みに当てはまる方、もしかしたら「睡眠時無呼吸症候群」が原因かもしれません。
睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome:通称 SAS)とは、寝ている時に息が止まる状態が繰り返し起こる病気になります。
医学的な基準として、10秒以上呼吸が止まった(呼吸停止)状態を無呼吸とした時に、無呼吸状態が「一晩に30回以上」「1時間当たり5回以上」のどちらかに当てはまっている場合、睡眠時無呼吸症候群に該当するといえます。
呼吸が止まることで身体が充分な睡眠が確保されないため、起床時には口が渇いていたり、頭や身体が重く感じ、熟睡感はありません。
日中の疲労感や強い眠気が原因で、車を運転中に人身事故を起こしてしまったというケースも多発しています。
お子様では日中に集中力が足りないと、学業に影響されるケースも考えられます。
睡眠時無呼吸症候群の原因は主に二つあります。
閉塞性睡眠時無呼吸とは、息の通り道(気道)が物理的に狭くなり、睡眠時に呼吸が止まってしまう状態を指します。
この原因として、最も頻繁にみられるのが「肥満」です。
首の周囲に脂肪が溜まると、気道が圧迫されやすくなります。
また、鼻づまりがひどい、舌が大きい、扁桃や口蓋垂が大きい、顎が小さい場合も要注意です。
他にも喫煙や飲酒、鎮静薬の多用などで引き起こされるケースも少なくありません。
中枢性睡眠時無呼吸とは、呼吸中枢の異常によって睡眠時の無呼吸が引き起こされることを指します。
気道は開いている状態であるが、脳の病気により呼吸指令がきちんと発せられなくなり、無呼吸状態となります。
睡眠時無呼吸症候群を治療せずに放置しておくと、いびきや昼間の眠気といった問題にとどまらず、糖尿病などの生活習慣病や脳卒中、心筋梗塞などの大きな病気を引き起こす可能性があります。
呼吸が止まると血圧が高くなり、心臓に負担がかかることで脳梗塞や心筋梗塞のリスクが高まります。 他にも代謝機能にも影響が及び、糖尿病や生活習慣病とも関係があると考えられております。
自分が寝ている状態に起きていることですので、睡眠時無呼吸症候群であるが、本人の自覚がないという患者様は多くいることが想定されます。
睡眠時無呼吸症候群は、30代以降の男性に多い病気ですが、若い女性やお子さんにも多くみられます。
「たかがいびき」と思わず、早期受診による病気の発見~治療をおすすめいたします。
まずは医師による診察を受けていただきます。
簡易検査が必要であると判断されれば、自宅でできる簡易検査を実施します。
検査はご自宅で簡単に行うことができ、入院いただくといったことは必要ございません。
テープでセンサーを貼り付け、本体のボタンを押して検査をスタートさせ、いつもどおり眠っていただくだけです。
この検査では睡眠中の呼吸の状態、血液中の酸素飽和度等を同時に測定し、無呼吸・低呼吸の有無を調べることができます。
検査の結果によっては、さらに精密な入院検査が必要となります。
2,700円(3割負担の場合)
精密検査では、さらに詳しく睡眠と呼吸状態について検査します。
精密検査では簡易検査では調べなかった脳波まで調べることで、より正確な睡眠時の呼吸状態を測定することができます。
精密検査も、自宅で実施することが可能です。
検査方法は、頭や胸、腹、脚などに電極やセンサーを着けて眠っていただくのみなので、特段痛み等はありません。
11,250円(3割負担の場合)
治療にあたっては、まず生活習慣を改善する必要があります。
肥満の方は、食事の量を減し、適度な運動を心がけることによって適正体重に近づけます。タバコは止め、お酒はほどほどにします。特に就寝前の飲酒は気道を閉塞させますので注意が必要です。
生活習慣の改善を前提としたうえで、下記の治療法があります。
CPAP療法(経鼻的持続陽圧呼吸法)とは、睡眠時に鼻マスクをつけ常時空気を送り続けることで、無呼吸状態の改善を図る治療法になります。
ある一定の圧力をかけた空気を鼻マスクから送り、気道を開いた状態にすることで、無呼吸状態をなくし、健康的な眠りをサポートします。
国内でも最も普及している、幅広い患者様に効果的な治療法であり、朝もすっきりと目覚め、昼間の眠気も軽くなります。
4,050円/月(3割負担の場合)
症状が軽い患者様の場合、マウスピースを用いたスプリント療法が用いられることもあります。
マウスピースを用いて下あごを前に出るよう固定し、気道を広く保つことで、いびきの緩和や睡眠時の呼吸改善が期待できます。
この治療法は簡単に実施できる利点がある一方で、効果が見込めるのが比較的症状が軽い患者様に限られます。
重症患者様の場合、効果がないこともありますので、医師とよく相談した上で治療法を決める必要があります。
睡眠時無呼吸症候群の原因が、鼻中隔湾曲症や下鼻甲介肥大にある場合は、下鼻甲介粘膜下摘出術、鼻中隔矯正術などといった手術があります。
他にもアデノイドや扁桃肥大が原因だと考えられる場合は、気道を塞ぐ部位を取り除く手術が有効であると考えられます。
上記の手術が必要な場合は、当院から専門の医療機関に紹介させていただきます。
「私って睡眠時無呼吸症候群かも、、」と思った方は早期に医療機関に受診し、検査を受けることが重要です。
もし、自分が睡眠時無呼吸症候群かもと思った場合は一度、医師に相談してみることをおすすめします。
一番いけないことは、睡眠時無呼吸症候群に気づかずに、日々のパフォーマンスを落としたり、より身体や日常生活に支障をきたす病気や交通事故を引き起こしてしまうことです。
少しでも気になった方は、早期に医療機関を受診し、検査を受けることをご検討いただければと思います。
また、睡眠時無呼吸症候群は患者様自身が気づきにくい病気ですので、ご家族や同居されている方からの声かけも重要です。
患者様の多くはご家族やパートナーの一言がきっかけで受診されております。
もしご家族や同居されている方で、「いびき」や「睡眠時の無呼吸」が気になる方がいらっしゃいましたら一度検査を勧めてみてください。